西暦2072年の人類へのレクイエム

このメールを見ている未来の人類へ

すまない。
未来の君たちは、愚かな私たちを許さないだろう。
今のわたしたちがこんな野放図な暮らしをしてしまった結果
未来の君たちを苦しめてしまったのだから。

地球温暖化の影響で世界の人口が10万人を切ってしまうとは
このとき誰も予想できなかったのだ。
確かに量子コンピュータが導入されAIが人類を越えることになっても
すでに人類が過去数百年のうちに積み重ねてきた人類優位主義を
とめることは出来なかった。

地球の温暖化が進んでしまい地球はもはや人類の住むべき場所では
なくなってしまうのは、この2016年にははっきりと認識できていたのだ。
しかし、誰もその問題に対して本気で向き合うことはできなかった。

人類は愚かなことに、50年先の未来のことを自分のこととして
考えられなかったのだ。
本当に大事なことは何か?

21世紀に入った人類は、インターネットの普及により
ますます考えることを放棄し、ただひたすらに株価を上げることや
領地を拡大することだけを考えるようになっていた。
そうして今、お金が大切という幻想に囚われてしまった
人類は、もう後戻りのできないところまできてしまった。


世界から戦争やテロをなくすことができず
いたずらに時間と資源を無駄に費やしてしまった。

本当は人類はただナマケモノのようにじっとしていれば
よかったのだ。
そうすれば問題は発生しなかった。

しかし人類はこの肉体にしがみついて、自らの精神性をないがしろに
しすぎた。

自分は光である

というほんとうのことを忘れてしまっているんだ。